montagne-日々、仕事を頑張る男性のためのWEBマガジン

  1. >
  2. >
  3. 塩分の摂りすぎには気をつけて

塩分の摂りすぎには気をつけて

日本人の塩分摂取量は世界的に見ても多い

「塩分を摂りすぎるのは健康に良くない」ということは誰もがわかっていることですが、日本人の場合、わかっていても塩分を摂りすぎている人が多くいます。
その理由の一つに、日本人が好む食事には塩分を多く含むものが多いことが挙げられるでしょう。
調味料として直接かける分には目に見えますが、調理されたもののなかに含まれている塩分は目で見ることができません。
そのため、自分では特に摂りすぎという意識はなくても、日本人には塩分の摂りすぎの人が多いのです。

では、日本人は具体的にどのぐらい塩分を摂取しているのでしょうか。
厚生労働省によると、成人男性の場合、全国平均で約10.9gとのことです。

厚生労働省では、塩分摂取量の目標値を定めており、以前は成人男性は1日9.0g未満を目指そうという目標だったのですが、上記のように平均はそれをはるかに上回っています。
そのため、2015年度から男性は8.0g未満へと目標値が改定されました。
そのおかげで若干塩分摂取量は減少してきたのですが、世界的に見るといまだに日本人は塩分を摂りすぎです。
健康への関心と減塩志向の高まりもあり、2020年にはさらに目標値が改定され、今では成人男性の1日の塩分摂取量の目標値は7.5g未満まで引き下げられています。

塩分を摂りすぎることで起こりやすい病気

塩分の摂りすぎで高血圧になることは知られていますが、それはどうしてなのでしょうか。
人間の体内では、常に塩分濃度が一定になるように調整する作用が働いています。
塩分を摂取すると、塩分濃度を一定にするために体はその分たくさんの水分を血液に溜め込もうとする具合です。
そのため、塩分摂取量が多くなるほど血液の量自体が多くなってしまい、結果として血管に強い圧力がかかってしまうわけです。

血管に高い圧力がかかっている状態が高血圧ですが、この状態が長く続くと血管が劣化して固くなったりもろくなったりしてしまいます。
これが動脈硬化の状態です。

塩分の摂りすぎは、腎臓の病気にもなりやすいです。
腎臓には体内の塩分を濾過する働きがあり、塩分を摂りすぎると腎臓が濾過しなければならない塩分の量も多くなり、それだけ負担がかかるということです。
その結果、慢性腎臓病や腎不全などの病気になることがあります。

減塩対策としてできること

すぐにできる減塩対策は、自分が実際にどのぐらい塩分を摂取しているのかを知ることです。
たとえば、食塩は小さじ1杯で約6gあります。
濃口醤油大さじ1杯には2.6g、薄口醤油大さじ1杯には2.9gの食塩が含まれていることを知りましょう。

また、ナトリウムを排出するのに役立つカリウムを積極的に摂りましょう。
それに最適なのは生野菜や果物ですが、カリウムは茹でると失われやすいので、野菜は生で積極的に食べることをおすすめします。